2012年に亡くなった絵本界の巨匠モーリス・センダックの新刊絵本が出ました。何とも奇妙奇天烈な作品です。ナンセンスというか意味不明というか……(翻訳者の青山南さんは「ムイミ」と仰っているそうですよ!)。でも、センダックとヨーリンクスの二人がおもしろがって作ったことはよくわかります。
この絵本についてはあらすじを説明してもあまり意味が無いので、ぜひ実際にご覧になることをオススメします。「ふたりは狂ったようにげらげら笑っていた」とヨーリンクスが回想するように、ただただへんてこりんな展開をセンダックの明るくユーモアたっぷりの絵でお楽しみください。
これらの絵はもともとはヤナーチェクの楽曲の演奏会にプロジェクションとして使うために描かれたものだそうです。ぜひ曲と一緒に見てみたいものだと思います。

『プレストとゼスト リンボランドをいく』アーサー・ヨーリンクス文/モーリス・センダック絵/青山南 訳/岩波書店 1500円+税