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写真にはうまく映らないのですが、これは本当にうっとりするほどきれいな本です。“本”というものの存在が、代えがたく愛おしく思えるそんな本に久しぶりに出会いました。左側はケースに入った形で、右側は見本としてお預かりしたもの。なんと今時珍しい綴じ本です。
作者は『よかったね ネッドくん』などを描かれた、レミー・シャーリップ。でもこれはとても不思議な絵本です。どう不思議かと言うと…。

ちょっと中をお見せしますと、こんな感じです。
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「見てごらん、雪がふっている」というページ(そして、全ページこんな感じ)。これは決して印刷ミスではありません。一面の雪・雪・雪…をシャーリップさん表現するとこんな風になるんですね、びっくり!写真では全然伝わりませんが、実際にはとても美しい紙に刷ってあるので、もう見るからにきれいなんです。手ざわりも独特で、「あぁ、本っていいなぁ」とつくづく思います。誰かにプレゼントしたくなる、持っていたら嬉しくなる―そんな素敵な大人の絵本です。

『雪がふっている』 レミー・シャーリップ作/青木恵都訳/タムラ堂/1000円+税