アリソン・アトリーの幼年童話、以前は「サム・ピッグ」のタイトルで別な出版社からでていたこぶたのサムのお話集の久しぶりの新刊が出ました。版型も既刊の3冊より一回り小さくなり、お話は2話多い8話入った特別編です。大人向けには巻末に翻訳者による「昔話とわらべうたの雑記帳」が収録されています。
正直に言って、今はアトリーの作品が子どもたちによく読まれているということを実感するのは難しいです(あまり売れていないということ)。でもチム・ラビットやこぶたのサム、グレイ・ラビットやこぎつねルーファスなど、子どもたちのよい友だちになってくれる(はずの)人たちはいっぱいいるのです。ぜひ大人がアトリー作品のよさを知って、子どものところに届けて欲しいーーそう願っています。

『サムとぶらぶら またまたおめでたこぶた』アリソン・アトリー作/すがはらひろくに訳/やまわきゆりこ絵/福音館書店 1200円+税
既刊:『おめでたこぶた』『サム、風をつかまえる』『サムのおしごと』各1300円+税