クリーンヒット⚾ ノンフィクション
『俳句のきた道 芭蕉・蕪村・一茶』
藤田真一 著
岩波書店 刊
2021年9月17日 発行
定価990円(税込)
231ページ
対象:中学生から

個性ゆたかな三俳人の俳句の心をたっぷり味わえる1冊!

俳句に興味がなくても名前は誰もが一度くらいは聞いたことがあるだろう、江戸時代の俳人3人ー芭蕉、蕪村、一茶。彼らは今につながる俳句の歴史の流れを作ったといわれています。新聞、雑誌、テレビなどに日常的に俳句という詩が現在も存在しているのは、彼らの功績によるところ。かくいうわたしも自分で俳句を詠みはしないものの、テレビの俳句番組はほぼ欠かさず見ていたりします。なかなかおもしろいものの見方に出会えて、おもしろいな~と思います。

さて本書では三俳人の詠んだ俳句を鑑賞しつつ、生き方にも触れています。蕪村と一茶についてはほとんど何も知らなかったので、いちいち感心しっぱなしでした。とくに蕪村はそもそも絵描きだったというのですから、驚きです。そして「俳画」というものを確立します。絵も俳句も一流だったとのことで、いくつか本書でも紹介されていますが、味わい深いものです。他にも見てみたくなりました。
難しく考えずにことばに身を任せて、たっぷりと楽しみたいものです。
文章も堅苦しくなく、親しみやすく読みやすいのが◎。江戸時代から続く、多くの人に親しまれている俳句のこころに触れるよいきっかけとなる1冊です。(す)

★お問い合わせはお電話、Fax、メールにて承ります。
売場直通電話 03-3563-0730
Fax 03-3561-7350
メール narnia@kyobunkwan.co.jp