クリーンヒット⚾ フィクション
『飛べないハトを見つけた日から』
クリス・ダレーシー 作
相良倫子 訳
東郷なりさ 絵
徳間書店 刊
2021年11月 発行
定価1,760円(税込)
240ページ
対象:高学年から

チェロキー! もういちど、空を飛べ!

イギリスに住む12歳の少年ダリルはある日、公園で翼の折れた1羽のハトを見つけます。足にリングをはめたこのメスのレースバトは、調べてみると近隣で最も大きな鳩舎の持ち主スピゴット氏の所有するハトでした。怪我をして二度とレースに勝てないと判断されたハトは殺されると知ったダリルは、スピゴット氏にないしょでこのハトを飼うことにします。反対する両親を説得し、友だちのギャリーと一緒にチェロキーと名づけたハトの世話を始めたダリルは、レースバトの飼育をおこなっている近所の気難しい老人ダッキンズさんの力もかりながらチェロキーがもう一度空を飛べるようにと面倒をみていくうちに、どんどんハトに惹かれていくのでした。

学校でも特に目立ったところのないごく普通の少年が夢中になれるものを見つけ、それをきっかけにしてたくましく成長していく姿に、ダリルと同年齢の子どもたちにとって共感するところは多いと思います。
チェロキーはレースバトとしての役目は終えましたが、かけがえのない命を通してダリルに多くのことを教えてくれました。彼女がいなければなかったであろう出会いを通して自分の世界を大きく広げたダリルには、ラストでチェロキーからの驚きの贈り物が待っています!(か)
◆日本ではなじみの薄いハトレースですが、イギリスほかヨーロッパでは広く認知された人気の娯楽だそうです。

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