あの『あたまをつかった小さなおばあさん』に続編があったとは! 1970年に出版されてもう間もなく60刷となる第1巻目は、絵本から物語の本への橋渡しとして、そして子どもが自分で楽しく読める作品として長く愛されてきましたが、まさかこの本に続きのお話があったとは知りませんでした……。貧乏だけれど頭を使って楽しく暮らしているおばあさん、賢いのか間が抜けているのかちょっと怪しいところもありますが、そこが何とも言えず愛らしい人柄でたまりません。今回も変わらぬ個性を発揮して、読者を楽しませてくれます。
今回続編に挿絵をつけられたのは降矢ななさん(1巻目は山脇百合子さん)です。前作のおばあさんの雰囲気を損なわずにまた新しい魅力的なおばあさんの絵を描いてくださいました。こちらの原画はナルニア国でも展示の予定です(※3月~4月中旬には9階ウェンライトホールで降矢ななさんの原画展を開催)。また、2月9日(日)にはこの本の出版を記念して、翻訳者の松岡享子さんと降矢ななさんの対談講演会を開催します。詳細は決まり次第ホームページでもご案内いたしますので、どうぞお楽しみに!

『あたまをつかった小さなおばあさん のんびりする』
『あたまをつかった小さなおばあさん がんばる』
ホープ・ニューウェル作/松岡享子訳/降矢なな絵/福音館書店 各1500円+税