himitsunooukoku
とうとう出ました。読売新聞社・編集委員の尾崎真理子さんによる『ひみつの王国 評伝石井桃子』(新潮社/2700円+税)です。雑誌『新潮』に「石井桃子と戦争」や「石井桃子の図書館」が掲載され、それがその他の時代も含めて石井桃子さんの一生を辿る一つの作品として出版が予定されていると知ってから、出版の日を心待ちにしていました。570ページにも及ぶ大著ですが、開いた瞬間からぐいぐいと引き込まれる気がしました。といっても、まだ入ったばかりなので、スタッフもほとんど読めていないのですが…。

子どもの本に関わる者にとって、石井桃子さんは神様のような存在です。そのため、どこかすべてを神聖視してしまうところがあるような気がします。「菊地寛に編集を学び、太宰治に恋され、「プーさん」さんを訳し、「ノンちゃん」を生み出した。石井桃子とは誰だったのか?(帯より)」―そうです。私たちも「石井桃子とは誰だったのか?」が、何より知りたく不思議でならないことなのです。この本には先入観を捨てて、まっさらな心で向き合いたいと思いました。

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とはいえ、実はこの表紙にびっくりしたスタッフ…!どうしてアウトサイダーアートの巨匠ヘンリー・ダーガーの絵が表紙なのか、気になってそこだけちらりと読んでしまいました。この表紙、この本のタイトル、すべてが石井桃子さんを語っているのでしょう。あぁ、読むための休みが欲しい!!

ナルニア国では在庫を十分ご用意しています。ぜひこの週末は『ひみつの王国』を買いに、ナルニア国へおでかけくださいませ。ご来店をお待ちしております~。