タイトルを聞いたとき、それは「誰の声」なのだろう?と思いました。それが私たちーー人間だけではなく命あるものすべての体を作っている小さな小さな細胞の声なのだということが、紙芝居を読んで初めてわかりました。
丸木俊・丸木位里の「原爆の図」にインスピレーションを受けたビナードさんが、その絵を使い7年の歳月をかけて作った渾身の紙芝居は、単に74年前の悲劇を伝えるだけにとどまりません。長い年月 命を蝕み続ける放射性物質の恐ろしさは、今現在私たちも直面しているものだということを突きつけてきます。命と核(兵器だけでなく平和利用であっても)は共存できないことを、細胞たちの“ちっちゃいこえ”が途絶えて倒れた猫の姿が静かに語りかけてきました。

この紙芝居の完成を祝って、アーサー・ビナードさんの講演会を開催します。当日はビナードさんご自身が紙芝居を実演してくださる予定です。詳細はこれからですが、皆さんぜひ日程だけは明けて置いてくださいね!

アーサー・ビナードさん講演会“ちっちゃいこえが聞こえますか?”
日時:2019年7月15日(月・祝) 14時~15時半
会場:教文館9階ウェンライトホール
定員:100名 ※大人対象
参加費:1000円 ※現金のみ。当日受付でお支払いください。

★講演会終了後にサイン会が予定されています。アーサー・ビナードさんのサインをご希望の方はナルニア国で紙芝居ほか、ご著書をお買い求めください。
紙芝居『ちっちゃい こえ』童心社/2700円+税