→今回も平澤朋子さんの表紙絵がステキ~

1月に最初の2巻『ケルトの白馬』『炎の戦士クーフリン』が出版されたことは以前の日記でお知らせしましたが、2月―3月と続けて2冊ずつ刊行され全6巻が出そろいました。
サトクリフの歴史小説はどれも主人公が非常に過酷な状況に置かれます。自分ではどうしようもない運命に翻弄されながら、それでも決して生きることを諦めない人々に心を揺さぶられない読者がいるでしょうか。400ページを超える長大な物語もありますが、一度彼女の描く主人公に同化してしまうと彼らの運命がどうなるのか結末を見届けるまで、文字通り目が離せません。
学校の再開も先になり、またまた長い休みに入ってしまった中学生・高校生・大学生の皆さん、毎日外出もできずに息苦しい日を送っている大人の方にも、思う存分冒険を体験できるサトクリフの物語の世界で心を開放してほしいと思います。

ローズマリ・サトクリフ作 ほるぷ出版
『ケルト神話 黄金の騎士フィン・マックール』金原瑞人・久慈美貴訳/1800円+税
『ケルトとローマの息子』灰島かり訳/2000円+税
『ヴァイキングの誓い』金原瑞人・久慈美貴訳/1800円+税
『夜明けの風』灰島かり訳/2100円+税