wakakusa今月の岩波少年文庫の新刊はオルコットの『若草物語』です。今まで少年文庫にこの作品が入っていなかったことに改めて驚きました。だって、今の版に変わってからも10年以上経っているのですから!タイトルも以前の『四人の姉妹』から、おなじみの『若草物語』に代わり、訳も新しくなりました。けれども何と言ってもこの本のすごいところは、バーバラ・クーニーの挿し絵を使っているということ!クーニーファンとしてはもうゼッタイに見逃せない1冊です。そういえば福音館書店版の挿し絵はターシャ・チューダーですし、やはりアメリカの画家にとって(特に女性はでしょうか?)、思い入れが強い作品なのでしょう。訳者のあとがきによると、クーニーはオルコットのファンで、かつてのオルコットの家のこともよく知っているそうです。そんなクーニーの版画は物語の雰囲気をよく伝えてくれます。既に何種類も出版されている『若草物語』ですが(かく言うKも3種類持っています)、訳者や画家が違えばまた物語の雰囲気が変わるものです。ぜひ新しい岩波少年文庫版の『若草物語』を、あなたの本棚に加えてくださいませ!