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『かいじゅうたちのいるところ』のモーリス・センダックが作った最後の絵本がこちら―『バンブルアーディ』です。表紙を見て、この本が“楽しいお誕生日”を描いたものだと想像できる人はいないかも!? でも実は、一度もお誕生日を祝ってもらったことのなかったコブタのバンブルアーディが(その理由はプロローグを読むべし)、生まれて初めて9歳の誕生日パーティを開いてもらったステキな1日を描いた、元気いっぱいではちゃめちゃに楽しい絵本なんです。とにかくページを開いてみて!
この絵本は『まどのそとのそのまたむこう』(現在絶版/新訳版が偕成社より刊行予定)以来、30年ぶりにセンダックが自ら作・絵を手がけたもので、亡くなる前の年に発表されたのだそうです。センダックは最後まで子どもたちの味方だったということが伝わってきて「じ~ん」とします。

『バンブルアーディ』モーリス・センダック作/さくまゆみこ訳/偕成社 2000円+税