ヤナギ通りには1軒だけ誰も住んでいないお屋敷があり子どもたちから「ヤナギ通りのおばけやしき」と呼ばれていました。さてハロウィンの夜、この家の前を通りかかったリリーとビリーの姉弟は、お屋敷に明かりがついているのをみかけてチャイムを鳴らします。「いたずらか、おかしか!」と叫んだビリーに、出てきたおじいさんは「いたずらだ! さぁ、おいで。おはいり」と招き入れます。そこで元マジシャンのおじいさんが、素敵な手品を次々披露してくれて……。子どもと大人が入れ替わったような、ちょっとユーモラスなお話。ハロウィンの夜だからこんな楽しいことが起こるんですね! スロボドキンのイラストはさらりと描いているようですが、子どもの気持ちがさりげないしぐさや表情から伝わってきます。短いお話なので1-2年生でも十分に楽しめますよ~。

『ヤナギ通りのおばけやしき』ルイス・スロボドキン作/小宮由 訳/瑞雲舎 1500円+税