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絵本『くつやのまるちん』はクリスマスの定番絵本です。貧しい靴屋の老人まるちんが、雪の中で困っている人たちにささやかだけれど心からの親切をほどこすこの物語は、人としてのあるべき姿を優しい言葉で語りかけてきます。実はこのお話、原作はあのロシアの文豪トルストイの『愛あるところに神あり』という短篇だということを、ご存知でしたか?絵本もステキですが、中学生以上の人(もちろん大人の方にも)にはぜひこの原作を読んでほしいと思います。キリスト教を信仰していない人にも、トルストイの伝えようとしている普遍の精神は胸に迫るものがあるはずです。―いま、トルストイ― 今年の冬はぜひ北御門二郎訳のトルストイをおすすめします!

『くつやのまるちん』トルストイ原作/かすや昌宏 絵/渡洋子 絵/至光社 1300円+税
『愛あるところに神あり』レフ・トルストイ著/北御門二郎訳/あすなろ書房 900円+税