『ふたりはともだち』(がまくんとかえるくんシリーズ)のアーノルド・ローベルの1962年刊行のデビュー作が本邦初訳です。タイトルは『マスターさんとどうぶつえん』。あれ、この絵どこかで見たことがあるような気がする…と思ったら、やっぱりありました! 岩波の子どもの本の『どうぶつえんのピクニック』です。そして、この新刊はナント、『どうぶつえんのピクニック』の前段のお話だったのです!
『どうぶつえんのピクニック』では飼育係として登場する主人公のマスターさんは、その前は単に動物好きな近所のおじさんだったーーそのマスターさんが動物園の飼育係になるまでに、何があったのか?がこの『マスターさんとどうぶつえん』を読むとわかりますよ。なんともほのぼのとしたお話で「がまくんとかえるくん」に通じるあたたかさとユーモアがあります。

『マスターさんとどうぶつえん』アーノルド・ローベル作/こみやゆう訳/好学社 1400円+税
『どうぶつえんのピクニック』アーノルド・ローベル文・絵/舟崎克彦訳/岩波書店 840円+税