出久根育さんが理論社のホームページに連載していたエッセイ“プラハお散歩便り”が1冊の本になりました。2006年12月~2015年4月にかけて書かれた17のエッセイがまとめられています。本になるときにイラストはすべて描き下ろしされたそうで、なんとも美しい贅沢なつくりになっています。出久根さんは画家ですが文章もとても魅力的! 絵を描く人の目を通して語られるチェコの人や自然は、言葉からも生き生きと読者の目の前にも立ち上がってくるように思われます。「毎日の暮らしを大切に生きる」ことについて、自分の日々を振り返りながら思いをめぐらすーーそんな大人のための素敵なエッセイです。

『チェコの十二ヵ月ーおとぎの国に暮らすー』出久根育著/理論社 1500円+税