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岩波現代文庫の新刊、石井桃子コレクションⅣ『児童文学の旅』が先日刊行されました。石井さんが1954年から約1年間、ロックフェラー財団の奨学金で欧米の児童文学や児童図書館活動、出版活動を見学する旅をされたときの体験記を中心に、海外で出会った忘れ難い土地・人々のことを綴られたエッセイです。
昔、今のように海外のガイドブック(それも児童文学に関係するもの)がなかった時代、この本を片手にイギリスを旅行した―というお話も聞いたことがあります。石井さんの文章を読んでいると、そんな風に旅心を刺激されるのかもしれません。『石井桃子集7』が品切れになってからもだいぶたちますので、こうやってもう一度(それも、手軽な形で!)読むことができるようになって、本当に嬉しいです。

ちなみに、表紙を描いているのは安野光雅さん。これはきっと、“プレジデント・ウィルソン号”の甲板に立つ、石井桃子さんですね!