『ペレのあたらしいふく』や、『ブルーベリーもりでのプッテのぼうけん』『もりのこびとたち』のベスコフの新しい絵本が出版されました。1923年、ベスコフ49歳の時の作品で、かわいらしい北欧の小人が登場する作品や、スウェーデンの人々の生活を描いた作品とは少し雰囲気の異なる絵本です。
カイとカイサの兄妹は、いたずら好きのトムテがかけた魔法でドラゴンになった枯れ木の背に乗り、お話の国へ飛んでいきます。そこではトロルにさらわれたお姫様がいました…。
ベスコフの絵はとても清潔感があり、みにくいはずのトロルもどこか憎めません。カイとカイサの不思議な冒険をどうぞご一緒にお楽しみください。ちなみに、ナルニア国で扱っているスウェーデン直輸入のポストカードで、これまで出典が不明だった「女の子と羊」の柄の絵が、実はこの物語だったとつい先ごろ判明しました！！
『カイとカイサのぼうけん』エルサ・ベスコフ 作・絵／まつむらゆうこ訳／福音館書店 1300円＋税
