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今年ナルニア国で展覧会を開催するエドワード・アーディゾーニはイギリスの著名な挿絵画家ですが、そのアーディゾーニよりもずっと前にイギリスで活躍した絵本の父ともいえるランドルフ・コールデコットのRhymeを集めた本が入荷しました。クラシックな装丁が人気のシリーズの1冊です。

コールデコットの絵本は今、日本で手に入るものはありません。少し前に福音館書店が復刻の絵本セットを出版したことがありましたが、残念ながらそれももうなくなってしまいました。吉田新一先生曰く「物語るイラストレーション」の先駆者であるコールデコットの作品は、今見ても十分に魅力的!テキストにはない様々な物語を秘めた絵が行間を埋めるように描かれていくところは、単なる挿絵のレベルを超えた面白さで、ちっとも見飽きません。

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この「ハートの女王」については以前、吉田新一先生の解説を伺ったことがありますが、こちら側に絵を読み解く力があれば、英語は分からなくても存分に楽しめます。「ジョン・ギルピンのゆかいなおはなし」や「6ペンスの唄をうたおう」などを、コールデコットの絵で楽しめる1冊。ぜひお手に取ってご覧ください。

“Ride-a-Cook-Horse and other Rhymes and Stories”(2860円+税)