『アニーとリッチー』

『アニーとリッチー』
マージョリー・ワインマン・シャーマット 作
小宮由 訳
高橋由季 絵
岩波書店 刊
2026年3月 発行
1650円(税込)
62ページ
分類:フィクション
対象:小学校中学年から

もしかして、これって……恋のめばえ?

リッチー・カーはちょっとうぬぼれ屋の男の子。クラスメイトのアニー・アルパートが好きで(というか、勝手に相手が自分を好きだと思い込んでいる⁉)彼女の気を引こうとあれこれしますが、どうやらみんな的外れの様子。そんな時、アニーのかわいがっている犬のフリッツがいなくなってしまったと知り、何とかしてフリッツを見つけ出そうと近所を探し回りますが、何日たっても見つかりません。ある日、友だちの家族と保護犬センターに行ったリッチーは、そこでフリッツによく似た犬を見つけて、替え玉にしようと連れ帰るのですが……。

物語はアニーとリッチー、それぞれの日記形式でテンポよく綴られます。自分の言動が相手にどう受け取られているか、良くも悪くも時にまったく勘違いをされていることもあるのだということが日記だからこそ見えてきて、思わずくすりと笑ってしまいます。リッチーのアニーへの一直線な思いと、イライラ・モヤモヤしながらちょっとおバカな同級生男子を見るアニーの視線——愛犬失踪騒動を通した軽妙な初恋ものがたりを、子どもたちも楽しんでくれたらいいなと思います。(か)

★著者は「ぼくはめいたんてい」のネートくんシリーズで有名なシャーマットです! こんなかわいらしい恋物語も書いていたとは驚きです。