『こんにちは 弱いロボット』
『こんにちは 弱いロボット』
岡田美智男 作
早川世詩男 絵
偕成社 刊
2025年12月 発行
1650円(税込)
79ページ
分類:ノンフィクション
対象:小学校高学年から
ひとりではなにもできない〈弱いロボット〉といっしょに考えてみよう!
ロボットと聞くと「強い」イメージが大きいかもしれませんが(アニメやゲームの世界では強さを謳ったものが多いよね?)、本書は「弱い」と言っています。さて、どんなロボット?
苦手なことや弱点の多いロボットが登場します。
たとえばゴミ箱ロボットは、ゴミを拾い集めようとするロボットですが、アームがないので自分では拾えません。ヨタヨタと歩き、ゴミがあるとじっと見つめるばかり。
さて、どうやってゴミを集める?
子どもに昔ばなしを語ろうとするロボットは、ところどころ大事なことばを忘れてしまいます。「おじいさんはね、山にね、しばかりに、おばあさんはね、川にね、えーっと……川に、なにしに、いったんだっけ?」という具合。最後まで話をするには、どうしたらいい?
いろんな最新のロボット紹介の本かと思いきや、ぜんぜん違いました。ある意味、それで間違ってはいないけれども、社会の在りようを提示しているとも言えます。
人とロボット、人と人の居心地のよい関係って、どんなものかを考えさせるというか。
弱いってネガティブなマイナスイメージが強いと思うけど、弱さが強さ、みたいな。
ロボット図鑑の間にはさまれるコラムが、とてもおもしろい!
「生き物は、いつもドキドキしる」「表情はまわりから作られる」「いいよどみ、いいなおしのススメ!」「おしゃべりは言葉足らずなほうがいい」「人とロボットの“並ぶ関係”」です。
まずはおもしろいロボットがあるんだな~と写真を眺めるだけでもいいけど、少しずつでも順番にじゃなくても読んでほしいな。
物事の捉え方、考え方の視点が変わるかもしれませんよ~。
3章の最後のほうの文章にグッときた、わたしです。
「『自分ひとりでがんばる』にこだわるのは、本当に合理的なことなんだろうか? 自分ひとりではできないことを人に助けてもらうのは、本当に迷惑なことなんだろうか?」 (す)
