『朽ちて死ぬ自由 僕の老い方研究』

『朽ちて死ぬ自由 僕の老い方研究』
村瀬孝生 著
ミシマ社 刊
2026年4月15日 発行
2420円(税込)
214ページ
分類:ノンフィクション
対象:大人

可笑しみと滋味に満ちた、老いと死を寿ぐ希望の書。

実母をはじめ、ぼけの深まったたくさんの先輩に出会い、38年、介護の仕事に携わってきた著者が綴る理想の老い方。
ぼけ=自分を手放すーーそんな姿に憧れにも似た思いをいだいていく著者に、次第に共感を覚えました。
大変そうとも思うけど、なんだか自由で楽し気で、日々を生きるって、こういうことなんじゃないかって。具体的なことを何も言ってないですね。すみません(笑)。

「爺(じじ)捨て山」を開拓に着手した著者は鋤や鍬を手に作業する日々を過ごすうち、ヒトも自然の一部にすぎないことを実感していきます。人は誰でも老いて死んでゆく。それは当たり前の摂理である。当たり前のことなのに、不安や心配を感じてしまうのはなぜなのかーー?
読み終えたとき、そこに明白な答えは提示されていないかもしれないけれど、少し息がしやすくなっている。そんな1冊だと思います。

個人的に第三章「うんこは人生と似ている」が一番、響きました。なぜか気になった方は、読んでみて! (す)