『かこさとし 科学の絵本とともに』
『かこさとし 科学の絵本とともに』
河出書房新社編集部 編
河出書房新社 刊
2026年3月30日 発行
2200円(税込)
205ページ
分類:ノンフィクション
対象:大人
「科学」の視点から その作品の魅力に迫る!
2017年7月に同社より刊行された『文藝別冊 かこさとし 人と地球の不思議とともに』の新装版。
「科学」の視点から、かこさんの作品の魅力に迫った1冊です。
インタビューや対談、論考に担当編集者のエッセイと盛りだくさんの内容です。なかでもおもしろいのは「あとがきセレクション」。かこさんの絵本には他ではなかなかみられない「あとがき」が付されていることが多く、それがまとめて読めるのは目のつけどろがよいな~と思ったのでした。かこさんの思いも伝わってきて、子どもには直接は関係ないかもしれませんが、手渡す立場にある人には知っていてほしいことだったりします。
またあらゆる分野の科学者——地球科学、天文学、昆虫学、医学、考古学等々ーーがかこさんの作品を読み解いたページもあり、その守備範囲の広さに改めて舌を巻いてしまいました。それが、どれも一級品ってのがミソです!
『だるまちゃんとてんぐちゃん』や『からすのパンやさん』などのおはなしの絵本も多数ありますが、かこさんってそもそも科学者だったのだのですね。それがちゃんとわかります。
それでいうと、かこさんが幼い人に向けて書いた科学絵本を超えるものが今もほとんどありません。難しいことがらを幼い人に向けて書く信念というか、子どもの本質を理解して書ける人ってそうそういないってことだ、と思います。
今年はかこさとしさんの生誕100年の記念の年。そして、なんと現在上野の国立科学博物館にて6/14まで「生誕100年 かこさとしの科学絵本」と題した展覧会が開催中です。こんなに大きく科学絵本にフォーカスしたものは貴重だといえます。わたしも観に行きたい! と思っているところです。みなさんも機会を見つけて、おでかけしてみてはいかがでしょう。 (す)
