【たくさんのふしぎ40th】 🤔 『昆虫の体重測定』
【たくさんのふしぎ40th】🤔 (2016年4月号)
『昆虫の体重測定』
吉谷 昭憲 文・絵
福音館書店 刊
2018年6月10日 発行
1,430円(税込)
40ページ
昆虫の重さってどのくらい?
体重計で順番待ちをしている昆虫の絵がなんともユーモラスに感じられる表紙の絵。よく見ると昆虫たちは最大12gまでしか測れない昆虫専用の体重計を使っている様子。昆虫はとても軽いので、私たちが使っている測りでは彼らの重さを測れないのです。著者は電子天びんという1万分の1以下の重さまで測れる特別な道具を使って、いろいろな種類の昆虫の重さを測ることに成功します。例えばテントウムシは0.05g。切手1枚と同じ重さです。次に測ったヤブカの重さはテントウムシよりはるかに軽い0.0014g…!なんて軽いのでしょう!私たちには重さが全然感じられませんね。一方、体重の大きな虫は10gのオスのカブトムシです。
昆虫の重さという視点から生態を探っていくのが本書の興味深いところです。同じチョウでも種類によって何倍もの重さの違いがあります。そしてそれには理由があります。遠くまで飛ぶ必要のあるものは体が軽量化され、なわばりをもつものの体はたくましくつくられているのです。また、幼虫と成虫の重さの違いも不思議なものでした。私たち人間は成長するにしたがって体は大きくなり、当然ながら体重も増えます。では、昆虫は…?
素朴な疑問をきっかけに、昆虫の新たな姿を知ることができます。と、同時に新たな疑問もムクムクと湧いてきます。この本には載っていない他の昆虫の体重はどれくらいなのでしょうか。テントウムシやヤブカなど体の軽い昆虫のつくりはどうなっているのでしょうか。そんな疑問と調査の繰り返しで、学問というものは発展しているのでしょう。著者は今後もいろいろな昆虫の体重を測り続けるそうです。今度はどんな驚きの発見が待っているのでしょうか。楽しみですね。(ほ)
