【たくさんのふしぎ40th】🤔『世界あちこちゆかいな家めぐり』

【たくさんのふしぎ40th】🤔(1997年5月号)
『世界あちこちゆかいな家めぐり』
小松義夫 文・写真
西山昌 絵
福音館書店 刊
2024年9月25日 発行
1,430円(税込)
40ページ
自由研究のテーマにもおすすめ!「世界の家」を知ろう
本書は、世界中のおもしろい家の写真を撮っている小松義夫さんが、訪ねた家の写真と、その家で暮らす人びとのようすを紹介してくれる1冊です。建物の外観が写真で載っているだけではなく、西山さんが描く絵で、どのように暮らしているのかが細かく表現されているので、とてもわかりやすいです。
紹介してくれるのは、10か国にある家。見渡すかぎりの草原が広がる、モンゴル・トーブ県の移動できる組み立て式の家や、中国・福建省にある、みんなで輪になって暮らす家、インドネシア・スンバ島のとんがり屋根の家、インド・カッチ地方の帽子をかぶったおしゃれな家、ルーマニア・マラムレシュ地方の屋根に目のある家。さらに、スペイン・ガディ地方にある、えんとつで息をする家、セネガル・カザマンス州にある、屋根がさかさま(?)な家、ボリビア・チパヤ地方にある、どんぐり形の家、トーゴ・タンベルマにある、土のお城……。と、気になる家がたくさんありますが、なんと、チュジニア・マトマタ地方では、地面の下で暮らしているそうですから、驚きました。小高い丘の上にのぼってマトマタの村をみおろすと、月のクレーターのような穴がたくさんあいていて、それが家なんだそう。雨が少なく、水はけのよい土地なので、部屋の中に水が入ることはないようですが、家族がふえたりして部屋がたりなくなると、また穴を掘るとのこと。技術力の凄さに圧倒されます。個人的には、ルーマニア・マラムレシュ地方にある屋根に目のある家が印象的でした。写真を見ると顔のように見えて、喋りだすのではないかという感覚になるので、ぜひご覧いただきたいです。この「目」には、ある役割があります。それは何でしょうか。
世界には、こんなにゆかいな家がたくさんあるのだと知ると、私たちが普段いかに限られた狭い世界で生きているのかを思い知らされるようでした。もちろん、なかには小松さんのように広い世界を知っている読者の方もいらっしゃることと思いますが、子どもたちに、早い段階で世界の広さを感じてもらうためにも、本書を手に取ってほしいです。自由研究のテーマにもピッタリだと思います。(み)