現在ナルニアホールでは堀川理万子さんの『いま、日本は戦争をしている』原画展を開催中です。原画展会場ではお客さまが静かに作品と向き合い、ホールに置かれた本にもじっくりと目を通してくださっている様子が印象的です。戦争を知らない世代だからこそ、体験者の記憶を大切に引き継ぎたいと思ってくださっている方がこんなに多くいてくださることに勇気をいただいています。
ホールを出たところにある本棚では、ミニフェアを開催中です。外国の戦争ではなく、80年前に我々の祖父母が体験した戦争を知ろうという思いで集めました。どんな本があるかというと

日本、中国、韓国の作家たちが集まり、共同出版をした「日中韓平和絵本」シリーズや、

岩波ジュニア新書の中の、日本の戦争がテーマの本

 

ヒロシマ・ナガサキの原爆については、フィクション・ノンフィクションどちらも“現代につなぐ”ことに力を入れた作品が、ロングセラーから新刊まで並びます。写真絵本『ヒロシマ消えたかぞく』と、その後の取材について詳しく書かれたノンフィクション『「ヒロシマ消えたかぞく」のあしあと』(いずれも指田和 著/ポプラ社)、被爆者の記憶を現代の高校生が絵にするというプロジェクトについて書かれた『平和のバトン』(弓狩匡純 著/くもん出版)、先日きになる新刊でご紹介した『小学生がナガサキを記事にする』(前田真里 著/くもん出版)や、10年前に出版された被爆樹木についてのノンフィクションの新版『広島の木に会いにいく 被爆樹木が見る未来』(石田優子 著/偕成社)、8月6日の記憶を繋ぎ続ける作家・朽木祥さんの『かげふみ』(光村図書出版)などです。

 

その他にも、強制連行について書かれた『生きる 劉連仁の物語』(森越智子 著/童心社)や、外地からの過酷な引き揚げを描いて戦後ベストセラーとなった『新装版 流れる星は生きている』(藤原てい 著/偕成社文庫)(この2作品は戦後70年記念出版で過去のナルニア国の記事に紹介があります。)、沖縄のひめゆり学徒隊の日記『新版 ひめゆりの少女 十六歳の戦場』(宮城喜久子 著/高文研)や、中国残留孤児だった父のことを記した『じいじが迷子になっちゃった あなたへと続く家族と戦争の物語』(城戸久枝 著/偕成社)、他にも『白旗の少女』(比嘉富子 著/講談社)、『象のいない動物園』(斎藤憐 作/偕成社)、『新版 戦火と死の島に生きる』(菅野静子 著/偕成社)などが紹介されています。

たくさんの優れた作品から私たちはまだまだ学ぶことが多くありますね! まずは1冊、手に取るところから始めていただければ嬉しいです。

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