2013年8月18日~8月24日入荷分

■ 今週のおすすめ ■ ツꀀ
♪ 絵本 ♪ 6点 ツꀀ
『ぐるんぐるん つむじかぜ』ほるぷ出版
『ニャントさん』イースト・プレス
『いやっ!』ブロンズ新社
『よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ』ひさかたチャイルド
ツꀀ 『月のしずくの子どもたち』BL出版
『ソフィー・スコットの南極日記』小峰書店

♪ フィクション ♪ 7点 ツꀀ
『図工室の日曜日』講談社
『黒ずきんちゃん』国土社
『ひみつの花便り』国土社
『チビ犬どんでんがえし』ほるぷ出版
『政と源』集英社 『源氏物語 紫の結び一』理論社ツꀀ
『紙コップのオリオン』講談社

ツꀀ ♪ ノンフィクション ♪ 14点 ツꀀ
『とってもすてきなあそび』復刊ドットコム
『まるごと観察 富士山』誠文堂新光社
『みな また、よみがえる』新日本出版社
『肥料と土つくりの絵本1 身近な有機物を生かそう』農山漁村文化協会
『けんちくワークブック』平凡社
『めざせ!給食甲子園』講談社
『絵ごよみ 昭和のくらし』河出書房新社
『戦後日本史の考え方・学び方 歴史って何だろう?』河出書房新社
『探検!ものづくりと仕事人』ぺりかん社
『若者のためのまちづくり』岩波書店
『ロングトレイルを歩く 自然がぼくの学校だった』PHP研究所
『器のおりがみ』誠文堂新光社
『世界の火山図鑑』誠文堂新光社
『科学者が人間であること』岩波書店 ツꀀ

♪ 昔話・伝記・詩 ♪ 3点 ツꀀ
『おべんとうばこのうた』ひさかたチャイルド
『ランボオ詩集』岩波書店
『八木重吉のことば』理論社

ツꀀ ■ 今週のおすすめ ■ ツꀀ
♪♪ 絵本 ♪♪ ツꀀ
=幼児以上= ツꀀ
『ぐるんぐるん つむじかぜ』 アーノルド・ローベル(文・絵)ふしみ みさを(訳) ほるぷ出版ツꀀ 1500 円 13/08発行(海外秀作絵本)  →ある爽やかな夏の午後、突然気味の悪い黒雲が空をおおい、何もかもぐるんぐるんとひっくり返します…。お話の途中から、さかさ絵で物語が進むさかさ絵の絵本。 ツꀀ

『ニャントさん』 高部 晴市(文・絵) イースト・プレスツꀀ 1400 円   13/08発行  →何でも屋のニャントさんは、ある村へやってきました。ところが村にいたのは、男の子が3人だけ。村人たちは妖怪に食べられてしまったというのです…。 ツꀀ

『いやっ!』 トレーシー・コーデュロイ(文)ティム・ワーンズ(絵)三辺  律子(訳) ブロンズ新社ツꀀ 1400 円 13/08発行 →アーチーは、最近何でもかんでも「いやっ」としか言いません。うちでも保育園でも「いやっ」ばかりのアーチーは、そのために大雨にあってしま います。ずぶぬれのアーチーを迎えに来たパパに思わず言ったことばは…。 ツꀀ

『よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ』 シェリー・ダスキー・リンカー(文)  トム・リヒテンヘルド(絵)福本 友美子(訳) ひさかたチャイルドツꀀ  1300 円 13/08発行  →汽笛を響かせて蒸気機関車がやってきた。動物たちは、機関車にいろんな 荷物を積み込みます。冷蔵車にはアイスクリーム、タンク車にはペンキ…。

ツꀀ =小学校中学年以上= ツꀀ
『月のしずくの子どもたち』 ローラ・クラウス・メルメッド(文)ジム・ラ  マルシェ(絵)灰島 かり(訳) BL出版ツꀀ 1500 円 13/09発行  →農場の夫婦は何不自由なく暮していました。ふたりにないものは、子どもでした。ある満月の夜、夫婦は、12人の小さな小さな子どもたちを見つけます…。 ツꀀ

『ソフィー・スコットの南極日記』 アリソン・レスター(文・絵)斎藤   倫子(訳) 小峰書店ツꀀ 1500 円 13/08発行(絵本・地球ライブラリー)  →ソフィーは船長のパパと一緒に南極へ行くことに。30日間の旅の記録をソフィーの日記と写真で綴る。著者の南極体験を元にできた絵本。

ツꀀ ♪♪ フィクション ♪♪ ツꀀ
=小学校低学年以上= ツꀀ
『図工室の日曜日』 村上 しいこ(文)田中 六大(絵) 講談社ツꀀ 1200 円   13/08発行(わくわくライブラリー)  →日曜日の図工室はのこぎりやパレット、道具たちがにぎやかに過ごしています。そんな中、ひとり寂しく外を眺めているのは、しっぽのない恐竜でした…。ツꀀツꀀ

=小学校中学年以上= ツꀀ
『黒ずきんちゃん』 稗島 千江(文)長 新太(絵) 国土社ツꀀ 1200 円   13/09発行  →病気で学校を長い間休んでいたナナ子が戻ってきた。黒いずきんをかぶっ   た、強気のナナ子がたかしは気になってし方がない…。71年刊の新装版。 ツꀀ

『ひみつの花便り』 田村 理江(文)高山 まどか(絵) 国土社ツꀀ 1300 円   13/09発行  →財布をなくしてしまった花音は、拾ってくれた女性と文通を始める。仲良 しグループの女の子たちにいつも無理してあわせていた花音は、文通の相   手に次第に悩みを打ち明ける…。 ツꀀ

『チビ犬どんでんがえし』 ルーシー・ダニエルズ(文)サトウ ユカ(絵)  千葉 茂樹(訳) ほるぷ出版ツꀀ 1300 円 13/08発行  (こちら動物のお医者さん)  →耳の悪いジョーイを慕う小さな犬モジャを家で飼えるよう、マンディたちは聴導犬の訓練を始めました。 ツꀀ

=中学以上= ツꀀ
『政と源』 三浦 しをん(文) 集英社ツꀀ 1400 円 13/08発行  →弟子の徹平と賑やかに暮らすつまみ簪職人・源二郎と、妻に家出され1人暮らしをする幼馴染の国政は凸凹コンビが織りなす、墨田区Y町を舞台にした人情劇。 ツꀀ

『源氏物語 紫の結び一』 荻原 規子(文)君野 可代子(絵) 理論社ツꀀ  1700 円 13/08発行  →日本の古典に親しんだ作者ならではの解釈による新訳。光源氏、藤壺の宮、 紫の上を中心に原典のイメージを損なうことなく、再構築されている手腕 は見事だ。 ツꀀ

『紙コップのオリオン』 市川 朔久子(文) 講談社ツꀀ 1400 円 13/08発行  →中2の論理(ろんり)は学校の創立20周年記念行事の実行委員をやることになった。記念行事、キャンドルナイトを成功させるために奔走しながら、自分をとりまく人たちのことを考えはじめる。 ツꀀ

♪♪ ノンフィクション ♪♪ ツꀀ
=小学校中学年以上= ツꀀ
『とってもすてきなあそび』 かこ さとし(文・絵) 復刊ドットコムツꀀ 1600 円   13/08発行(かこさとし あそびの本)→指遊び、輪ゴム遊び、コップ遊び、温度遊び、鏡遊びなど千恵と工夫の遊びを紹介。71年童心社刊の復刊。 ツꀀ

『まるごと観察 富士山』 鎌田 浩毅(文) 誠文堂新光社ツꀀ 2200 円   13/08発行(子供の科学・サイエンスブックス)  →富士山の構造と成り立ち、噴火の恵み、噴火の予測と防災、気象と空の観察、生き物など、写真と図版で富士山をまるごと紹介。 ツꀀ

『みな また、よみがえる』 尾崎 たまき(文)尾崎 たまき(写真)  新日本出版社ツꀀ 1500 円 13/08発行  →水俣湾の恋路島。水俣病が発生する前の豊だった頃の海、発生時の様子、そして半世紀たった今の様子を水俣弁と写真で綴る。

ツꀀ =小学校高学年以上= ツꀀ
『肥料と土つくりの絵本1 身近な有機物を生かそう』 藤原 俊六郎監修(文)  高岡 洋介(絵) 農山漁村文化協会ツꀀ 1800 円 13/08発行 (そだててあそぼう101) →土の成り立ちと構造、土を作る身近な有機物についてイラストで分かりやす く紹介。土つくりが楽しくなる絵本。 ツꀀ

『けんちくワークブック』 西沢 立衛(文) 平凡社ツꀀ 2000 円 13/08発行  (くうねるところにすむところ) →どうくつ、パオ、エッシャーの家、岩の教会セント・ギョルギス…ワークブ ック形式で紙で様々な建築物が作れる本。 ツꀀ

『めざせ!給食甲子園』 こうやま のりお(文) 講談社ツꀀ 1200 円 13/08発行  (世の中への扉)  →全国学校給食甲子園決勝大会の様子を取材。各地の学校の意欲に溢れた栄養士 の先生を紹介しながら、地域の食文化に根ざした給食を伝える。 ツꀀ

=中学以上= ツꀀ
『絵ごよみ 昭和のくらし』 亀井 三恵子(文) 河出書房新社ツꀀ 1600 円   13/08発行(らんぷの本)  →岡山出身、女流漫画家の草分けで84歳の著者が、戦前の幼少時代から女学校の戦中、戦後の時代を漫画で綴る。

ツꀀ 『戦後日本史の考え方・学び方 歴史って何だろう?』 成田 龍一(文)  河出書房新社ツꀀ 1200 円 13/08発行(14歳の世渡り術)  →戦後の日本の歴史を、占領の話、55年体制、高度経済成長、バブルとそれぞれの時代毎に解説。歴史をひとつの見方ではなく、語る人の解釈によって捉えることの大切さを説く。 ツꀀ

『探検!ものづくりと仕事人』 津留 有希(文) ぺりかん社ツꀀ 2800 円   13/08発行  →リップクリーム、デオドラントスプレー、化粧水を作っている現場を取材、商 品開発と製造、販売に携わるそれぞれの人たちの仕事をインタビューも交えて 紹介。 ツꀀ

『若者のためのまちづくり』 服部 圭郎(文) 岩波書店ツꀀ 840 円 13/08発行  (岩波ジュニア新書)→欧米で活発になってきている「若者のためのまちづくり」。自転車に安心して乗れる、自分たちの居場所がある…創造的で活動的なまちづくりを考えさせてくれる一冊。 ツꀀ

『ロングトレイルを歩く 自然がぼくの学校だった』 加藤 則芳(文)  PHP研究所ツꀀ 1200 円 13/07発行  →山麓や山の道を自然を守り、楽しみながら何ヶ月も歩く「ロングトレイル」。日本の第一人者である著者が、自然への想い、ロングトレイルの醍醐味を語る。著者は13年4月に難病ALSにて急逝。

ツꀀ 『器のおりがみ』 加藤 幸吉(文) 誠文堂新光社ツꀀ 1500 円 13/08発行  (おりがみ倶楽部)  →伝承さんぼう、三角小口の鉢、貯金箱、ペン立て、つばさ器など、生活器や飾り器、小物入れなどの器の折り紙を折り方と共にカラー写真で紹介。 ツꀀ

『世界の火山図鑑』 須藤 茂(文) 誠文堂新光社ツꀀ 2600 円 13/08発行  →日本の火山、世界の火山、火山噴出物、噴火と災害、噴火予知と減災、火山がもたらす恵みについてカラー写真をふんだんに織り込みながら解説。

ツꀀ 『科学者が人間であること』 中村 桂子(文) 岩波書店ツꀀ 800 円 13/08発行  (岩波新書)→東日本大震災で、科学者も人間であるのだということに気づかされた著者がこれからの科学の在り様を語る。

ツꀀ ♪♪ 昔話・伝記・詩 ♪♪ ツꀀ
=幼児以上= ツꀀ
『おべんとうばこのうた』 さいとう しのぶ構成(文)さいとう しのぶ(絵)  ひさかたチャイルドツꀀ 900 円 13/08発行  →「これくらいの おべんとうばこに おにぎりおにぎり ちょいとつめて…」おべんとうばこの歌を楽しいイラストで紹介。 ツꀀ

=中学以上= ツꀀ
『ランボオ詩集』 ランボー(文)中原 中也(訳) 岩波書店ツꀀ 700 円   13/08発行(岩波文庫) →解説:宇佐美斉/中原中也が生前発表したランボーの訳詩を主要部分に、生前未発表の訳稿10篇を加えたもの。 ツꀀ

『八木重吉のことば』 澤村 修治(文)よこて けいこ(絵) 理論社ツꀀ 1600 円   13/08発行  →2つの詩集、未発表の作品や下書き、手紙や日記の中から、八木重吉の書いた詩 や文章の言葉を解説をつけて紹介。巻末に評伝掲載。

ツꀀ ■ 今週の一冊 ■

 今週は…文句なく『源氏物語 紫の結び 一』です~♪♪♪♪♪

 『空色勾玉』から24年(じぇじぇじぇ!)の時を経て、荻原規子さんの作家として  の本領が遺憾なく発揮された作品です。誰しも高校の古典の授業で「源氏物語」に触れると思いますが、五十四帖読み通したことのある人はあまりいないのではないでしょうか。かくいう私も円地文子訳、橋本 治訳と読みかけてますが、最後までたどり着けていません。あ、『あさきゆめみし』  は全巻読み切ってます(いわずと知れた大和和紀の少女漫画…)。  まあ、その程度です。お恥ずかしい限り。でも、光源氏の君には高校生のときからなんとなしに憧れていましたし、ときどきに詠まれる和歌もよくわからないなりに惹かれてはいました。

 今回の荻原さんの新訳は全3巻に再構築されるというもの。まずこの第一巻では、「桐  壷」「若紫」「紅葉賀」「花宴」「葵」「賢木」「花散里」「須磨」「明石」が語られ ます。原文で親しんできた荻原さんだからこそ成せる技、とでもいうのでしょうか。なんの違和感もなく、スイスイと読み進められます。そして、描写が非常に美しい。風の匂いや音、空気の色合いまで感じられます。 『空色勾玉』でも感じたことですが、日本の自然の空気感が肌にしっかりと馴染んで、 理屈ではなく深いところで「わかる」のです。さらにそれがパワーアップされています。 まだ一巻目が刊行されたばかりですが、早くも次の巻が読みたいし、荻原さんによる 『枕草子』や『更級日記』なんて読んでみたいと夢想しています。

 それから装丁もとても美しく仕上がっています。  本当に隅々まで、じっくり味わってみてください。これから秋の夜長の読書に最適の一 冊。ツꀀツꀀ ともかく「古典は苦手」という人にこそ、挑戦してほしい作品です。(す)