バッハの演奏家として世界的に活躍されている、鈴木雅明さんの東日本大震災のチャリティーCD「バッハ・フォー・ジャパン ~犠牲者への追悼と復興の希望を込めて~」がまもなく発売されました。

バッハの音楽は、癒しと、生きる希望をわたしたちにあたえます。特に昨年の震災にて被災された皆様の心には、強く響きことでしょう。

昨年の震災後の3月に、被災されたお客様から、愛聴されていたバッハのカンターターのCDがすべて失ってしまい、揃えなおしたいとのご注文をいただきました。後日ご来店され、「バッハのカンタータがおおきいいやしになりました」と語られたことに・・

崇高な音楽は人の心を癒すことを再認識させられました。

下記にニュースリリースを転載させていただきます。

鈴木雅明氏

■はじめに「演奏家にできることは、心から演奏し、人々の心に訴えること。」

■CD《Bach for Japan》BIS2011 3月9日発売 価格1,400円(税込)

〈ブックレットより 鈴木雅明メッセージ〉

ここに上梓するCDは、特別な意図をもって作られたものです。2011年3月11日におこった、東日本大震災およびそれに伴う津波は、私たち日本の誰にとっても、かつてない衝撃であり、直接被災した地域の人々のみではなく、日本という国を根こそぎ変えてしまったと言っても過言ではありません。また、この津波によって引き起こされた福島原子力発電所の事故とその後の処理を巡る問題は、私たちの命と現実の生活を脅かし、さらに政治的経済的なさまざまな駆け引きの中で、私たちの心は乱れ、底知れぬ不安の奈落に突き落とされました。

そのような中にあって、J.S.バッハの音楽が、18世紀のみならず21世紀の現代においても、大きな慰めと励ましを与えてくれることを、私たちは実感してきました。そこで今、震災で亡くなった数え切れないほど多くの犠牲者を悼み、大きな喪失感の中にある被災した方々に寄り添い、心の傷が少しでも癒されるように、さらに、この国を次世代へ受け継ぐことができるような活力を得られるように、と、そのような思いを持って、このCDを制作いたしました。

このプログラムでは、教会カンタータのアリアを中心に、オルガンコラールやシンフォニアも加えて、

・ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ 死に瀕し、不安におののく弱き人間の姿(BWV 156/2, 105/3)

・ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ 天国への希望(BWV 106/3)

・ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ 魂の安らぎと慰め(BWV 127/3, 170/1, 151/1)

・ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ 苦難にもめげず続けられる祈りと瞑想(BWV 115/4, 641)

・ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ 神の摂理の成就とイエス・キリストへの希求(BWV 159/4, 639, 727)

をキーワードとして、プログラムを構成し、最後に、これらすべての概念を包含するモテットBWV229で締めくくりました。これらの音楽によって、思い乱れる心に、たとえ一瞬でも、安らぎと希望の光がさせば、それに優る喜びはありません。

2011年12月8日

バッハ・コレギウム・ジャパン

音楽監督 鈴木雅明

ツ黴€本CDは、東日本大震災被災者のための「BCJ震災義援プロジェクト(2011年4月~)」の一環として、“東北ヘルプ”「仙台キリスト教連合被災支援ネットワーク」の活動を支援するため、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンにより企画されました。

東北ヘルプは、東北地方太平洋沿岸を襲った未曾有の大地震と津波による被災者及び被災地域のための活動を教会を通じて支援していくために、仙台圏を中心にしたカトリックとプロテスタント諸教会が教派を超えて結成し、2011年3月18日に発足しました。広範な情報と活動のネットワークを構築し、より有効な支援体制に資すること、更には被災者のための献金も目標にしています。

これらの取り組みを支援するために、バッハ・コレギウム・ジャパンは「Bach for Japan」CDの印税収入を、またBISレコード社もその同額を、“東北ヘルプ”へ送金いたします。

ツ黴€鈴木雅明(バッハ・コレギウム・ジャパン音楽監督)

ロベルト・フォン・バール(BISレコードCEO)

ツ黴€■CD収録内容

ツ黴€バッハ・フォー・ジャパン ~犠牲者への追悼と復興の希望を込めて~

鈴木 雅明(指 揮/オルガン) バッハ・コレギウム・ジャパン

ツ黴€J. S. バッハ (1685-1750):

ツ黴€1シンフォニア(カンタータ《わが片足はすでに墓穴の中にあり》BWV 156 第1曲)ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€ツ黴€

2アリアとコラール『わが片足はすでに墓穴の中にあり』BWV 156 第2曲

ゲルト・テュルク(テノール) コラール:レイチェル・ニコルズ、藤崎美苗、緋田 芳江(ソプラノ)

ツ黴€3ソナティーナ(カンタータ《神の時こそ、最上の時》―追悼の式典― BWV 106 第1曲)

ツ黴€4アリア『魂は、主の御手のうちに、安らいでいます』BWV 127 第3曲

キャロリン・サンプソン(ソプラノ)

ツ黴€5オルガン・コラール『心より われ こがれ望む』BWV 727

ツ黴€6アリア『あなたの御手に、私の魂を委ねます』BWV 106 第3曲a

アリオーソとコラール『あなたは今日私と一緒に楽園にいるであろう』BWV 106 第3曲b

米良 美一(カウンターテナー)

ゲルト・テュルク(テノール) コラール:米良 美一、穴澤 ゆう子、鈴木環(アルト)

ツ黴€7エア(管弦楽組曲 第3番 ニ長調より第2楽章)

ツ黴€8アリア『そのような時でも、祈るがいい』BWV 115 第4曲

スザンヌ・リディーン(ソプラノ)

ツ黴€9オルガン・コラール『われら悩みの極みにありて』BWV 641

ツ黴€10アリア『満ち足りた安らぎ、魂の愉しむ悦びよ』BWV 170 第1曲

ロビン・ブレイズ(カウンターテナー)ツ黴€

ツ黴€11アリア『甘き慰め、わがイエスが来られる』BWV 151 第1曲

ハナ・ブラシコヴァ(ソプラノ)

ツ黴€12オルガン・コラール『私はあなたに叫び求めます、主イエス・キリストよ』BWV 639

ツ黴€13アリア『なんと震えまたゆらぐことか』BWV 105 第3曲

ミア・パーション(ソプラノ)

ツ黴€14アリア『成し遂げられた』BWV 159 第4曲

ペーター・コーイ(バス)

ツ黴€15モテット『来たれ、イエスよ、来たれ』BWV 229

ツ黴€鈴木雅明(指揮/オルガン) バッハ・コレギウム・ジャパン(合唱・管弦楽)

三宮正満(オーボエ)

前田りり子(フラウト・トラヴェルソ), 鈴木秀美(チェロ・ピッコロ)

菅きよみ(フラウト・トラヴェルソ)

ツ黴€■発売元:BIS Records AB(ビス・レコード/スウェーデン)http://www.bis.se/

■輸入販売:キングインターナショナル http://www.kinginternational.co.jp/

ツ黴€■出演者プロフィール

ツ黴€鈴木 雅明 (指揮)

1990年<バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)>創設以来、バッハ演奏の第一人者として名声を博す。グループを率いて欧米の主要なホール、音楽祭に度々登場しており、雄弁かつ透明なサウンド、本質に直結した演奏アプローチで、極めて高い評価を積み重ねている。近年は海外の著名バロック・アンサンブルへの客演に加え、モダン・オーケストラとの共演も活発に行い、ハイドン、モーツァルト、メンデルスゾーン、マーラー、ストラヴィンスキー、ブリテンなど多彩なレパートリーを披露。今シーズンはボストン交響楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団などへ客演している。 BISレーベルへのディスコグラフィは目覚ましく、特に『バッハ:チェンバロ作品全曲シリーズ』、BCJによるバッハの声楽作品および『教会カンタータ・シリーズ』には、世界中の批評家から「この歯切れよさ、明晰さ、そして峻厳な精神性の高さは、聴く者の心を動かさずにおかない(タイムズ)」と賛辞が寄せられている。

神戸出身、東京芸術大学作曲科およびオルガン科を経て、アムステルダム・スウェーリンク音楽院においてチェンバロとオルガンをトン・コープマン、ピート・ケーに師事。東京芸術大学古楽科を設立し、2010年まで20年にわたって教鞭を執った。現在、イェール大学音楽大学院および教会音楽研究所招聘教授、神戸松蔭女子学院大学客員教授。

ツ黴€バッハ・コレギウム・ジャパン(合唱・管弦楽)

鈴木雅明が世界の第一線で活躍するオリジナル楽器のスペシャリストを擁して結成したオーケストラと合唱団。J.S.バッハの宗教作品を中心としたバロック音楽の理想的な上演を目指して活動を行い、’92年より東京・神戸での定期演奏会を開始。’99年以降海外公演も活発に行い、BBCプロムス、ライプツィヒ・バッハ音楽祭、コンセルトヘボウ等での演奏を通じて、その国際的評価を着実に高めている。今年3月にはカーネギーホールJapanNYCフェスティヴァルをはじめとする《ロ短調ミサ》北米ツアー、8月には仏ラ・シェズ=デュ音楽祭、独ラインガウ及びブレーメン音楽祭に出演し、「身じろぎもできないほどの演奏の頂点」、「驚くべき緻密な演奏」と絶賛された。

スウェーデンBISより<バッハ:教会カンタータ・シリーズ>をはじめ70点に及ぶCDをリリースし、数々の賞を受賞。2010-11年には『バッハ:モテット全集』がドイツ批評家大賞、ディアパゾン金賞、BBCミュージック・マガジン・アワードを受賞し独仏英の3カ国でベストCDを受賞。8月にはBBC Radio4によるドキュメンタリー番組“Mr Suzuki’s Bach Passion”が世界放送された。

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