今月号の婦人之友に素敵な座談会が掲載されています。「子どもたちと物語の国へ」というタイトルでお話をされているのは、児童文学者の清水真砂子さん、東京子ども図書館の張替惠子さん、子どもの本の専門店の鈴木潤さんの3人。それぞれのご経験から生まれる言葉にはハッとさせられます。
鈴木さんの「最近売れている絵本は分かりやすいものが多い、なかなか店にならべたいと思う本に出合えない」という言葉に、そうそう!と共感。
張替さんの昔話についてのお話で「ワクチンと同じで、ちくっと痛いかもしれないけれど、心の免疫になる」という例えに、ナルホド!と納得。
そして、清水さんの鋭い言葉の数々にはこの短い座談会の中でも何度も背筋が伸びる思いがしました。本が好きな人はつい、本を読むことや読書の効能を強調したくなりますが、無条件によいものとして押し付けることがあってはいけないなぁと「読書は極めて個人的な行為ということもどこかで意識しておかないと」という言葉に、ドキリとしたのでした。

「婦人之友 2017年11月号」 713円+税